【南流山 KIJI CAFE】予約必須の人気カフェ!デザインと味が光る、流山の物語を味わうランチ体験

千葉県流山市の南流山駅から徒歩数分の場所に、常に多くの人で賑わう人気のカフェ「KIJI CAFE(キジカフェ)」があります。
元インテリアデザイナーのオーナー夫妻が手掛けるこのカフェは、洗練されたデザイン空間と、シンガポールでの経験や地元の食材を活かした本格的な料理が融合した特別な場所です。
この記事では、KIJI CAFEがなぜこれほどまでに人々を惹きつけるのか、その背景にある物語、空間デザインの秘密、週替わりのアジアンプレートの魅力について、詳しくご紹介します。
はじめに:南流山に行列のできるカフェ「KIJI CAFE」とは?

千葉県流山市、JR武蔵野線とつくばエクスプレスが交差する南流山駅。その駅から徒歩わずか数分の静かな住宅街に、多くの人が目的地として訪れる特別なカフェがあります。その名は「KIJI CAFE(キジカフェ)」。
コンクリートと木材が調和したスタイリッシュな外観が目印のこのカフェは、「いつも満席」「予約が推奨される」という声が絶えないほどの人気を博しています。それは、この場所が単に食事を提供する飲食店ではなく、訪れる人々に特別な体験と価値を提供する、地域に深く愛されたコミュニティの拠点であることを物語っています。
特に、JR武蔵野線を利用すれば東松戸駅から南流山駅までは3駅という近さ。東松戸周辺にお住まいの方にとっても、気軽に訪れることができる魅力的なスポットと言えるでしょう。
KIJI CAFEの物語:オーナー夫妻の経歴と想い

KIJI CAFEの魅力を理解する上で欠かせないのが、オーナーである轟(とどろき)裕介さんと奈津代さんご夫妻の歩んできた道のりです。このカフェは、夫妻の人生経験そのものが結晶化した空間なのです。
シンガポールでの経験が原点
KIJI CAFEが提供するアジア中心のメニューの根幹には、夫妻の海外生活経験があります。裕介さんの仕事の都合で始まった約5年間のシンガポールでの生活は、カフェのコンセプトを形成する上で決定的な転機となりました。
特に妻の奈津代さんは、現地の多様な食文化に深く魅了され、シンガポール料理はもちろん、タイ料理やベトナム料理など、本場の調理法を現地で習得。この時に培われた知識と技術が、KIJI CAFEで提供される本格的なアジアンプレートの直接的なインスピレーションとなっています。
デザイナーからカフェオーナーへの転身
この物語のもう一つの重要な側面は、夫・裕介さんのキャリア転換です。彼は20年以上にわたりインテリアデザイナーおよび設計士として活躍してきましたが、そのキャリアに一区切りをつけ、妻と共に形あるものを創造する道を選びました。
これは単なるキャリアチェンジではなく、長年培ってきたデザインの専門技術を「食」と「もてなし」という新たな媒体へと昇華させる試みでした。
飲食業界は未経験であった夫妻は、競争の激しい市場で成功するためには、強力な「物語」、すなわち「なぜ私たちがこの飲食店を開業するのか?」という問いへの明確な答えが必要不可欠だと深く理解していました。
そこで二人が見出したのが、シンガポールでの経験と、共に生まれ育った故郷・流山というルーツを融合させるという、他にはないユニークなコンセプトでした。この「物語」を起点とするアプローチが、KIJI CAFEの成功の根幹を成しているのです。
コンセプトは「流山」への愛:店名と地産地消へのこだわり
KIJI CAFEのアイデンティティは、流山という土地と深く結びついています。

店名「KIJI」に込められた願い
「KIJI CAFE」という特徴的な店名は、その名の通り、日本の国鳥でもあるキジ(雉)に由来します。
オーナー夫妻が共に生まれ育った流山市では、かつて畑などでキジの姿を頻繁に見かけることができたそうです。奈津代さんは、幼い頃からキジの鳴き声が聞こえるのんびりとした流山の原風景が好きだったと語ります。
店名には、「これからもキジと共生できるような自然豊かな流山であってほしい」「流山が今でもキジのいる地域だと知ってほしい」という、故郷への切なる願いが込められています。夫妻が自らデザインしたというキジのロゴマークも、そのブランドアイデンティティをより強固なものにしています。
地域に根差した「地産地消」の実践

店名に込められた哲学を実践に移したものが、「地産地消」という原則です。KIJI CAFEでは、新鮮な地元の食材を最優先しており、野菜や米は近隣に住む親戚や知人の農家から直接仕入れています。
これは単なるマーケティング文句ではなく、最高の鮮度を顧客に届けると同時に、地域経済の活性化に貢献するという、経営の核となるオペレーションなのです。このこだわりが、料理の味に深みと説得力をもたらしています。
コロナ禍を乗り越えたビジネスモデルの強さ
この地域密着の姿勢は、予期せぬ形でその真価を発揮しました。2019年10月の開業からわずか数ヶ月後、世界はコロナ禍に見舞われます。
多くの飲食店が輸入品の供給途絶によって甚大な打撃を受ける中、KIJI CAFEは地元および国産のサプライチェーンに依存していたおかげで、その影響をほとんど受けずに済んだと裕介さんは語ります。
理念として掲げた地産地消が、結果的に世界的な危機に対する効果的なリスクヘッジとして機能したのです。これは、地域に根差したビジネスモデルが、単なる理想論ではなく、危機的状況において極めて強靭で回復力のある事業戦略であることを示しています。
デザイナーが手掛ける空間美:約15坪に広がる計算された世界
KIJI CAFEのもう一つの大きな魅力は、インテリアデザイナーである裕介さんの専門性が最大限に発揮された空間デザインにあります。約15坪(約50平方メートル)というコンパクトな空間でありながら、訪れた人々が心地よく過ごせる工夫が随所に凝らされています。
開放感を生む高い天井
店内に入ってまず感じるのは、その開放感です。レビューでは一貫して「圧迫感がない」「広々と感じる」と評されていますが、その秘密は意図的に高く設計されたコンクリート打ちっぱなしの天井にあります。
床面積が限られている中で、垂直方向への空間を強調することで、視覚的な広がりと開放感を生み出す。これは、まさに空間設計のプロフェッショナルならではの計算されたデザイン手法です。
細部に宿るこだわりと温かみ
デザインはミニマリスト的に無機質なのではなく、むしろ細部に至るまで丹念に作り込まれています。
夫妻が自らアンティーク市場などで買い付けたという趣のあるドアや窓枠、そして一つひとつ丁寧に選び抜かれた照明や椅子。これらの要素が、インダストリアルな雰囲気のコンクリート空間に温かみと個性を与えています。
店内には「桃太郎と家来たち」をモチーフにしたアートワークが飾られていたりと、遊び心も感じられます。
この空間デザインは、単なる背景ではありません。それは顧客体験に積極的に貢献し、食事やサービスと同じくらい頻繁に賞賛される重要な要素となっています。裕介さんの「もてなし」の心が、言葉を発しないデザインとして空間全体に表現されているのです。
KIJI CAFEの絶品メニューを徹底解説!
KIJI CAFEの料理は、オーナー夫妻の物語とこだわりが凝縮されています。メニューは絞り込まれており、通常、サンドイッチと週替わりのご飯プレートという構成で、それぞれが主役級のクオリティを誇ります。(以下、メニューは季節により変更があります)

野菜たっぷり!「採れたて野菜たっぷりのバインミーサンドイッチ」

ベトナム風サンドイッチ「バインミー」も、KIJI CAFEの手にかかれば特別な一品になります。
サクサクに焼いた特注バゲットに、自家製レバーパテ、ハム、そして彩り豊かな野菜の甘酢づけと新鮮な生野菜をたっぷりとサンド。仕上げにパクチーとチリソースが、本格的なエスニックの香りを添えます。
サクッとした食感の中から、コク、甘み、辛み、酸味、塩味といった様々な味わいと香りが一体となって押し寄せ、一度食べるとクセになること間違いなしの美味しさです。パクチーが苦手な方はパセリに変更してもらえるという、細やかな心遣いも嬉しいポイントです。
キジカフェ風「タコライス」

沖縄発祥のタコライスを、KIJI CAFE風に大胆にアレンジしたのがこの一皿。
その最大の特徴は、「お米が見えないくらいに具材をのせる」というその圧倒的なボリューム感です。旬の野菜をたっぷり使ったタコミート、フレッシュなトマトのサルサ、レタスなどが、ご飯を覆い尽くします。
さらに、タコライスには欠かせないアボカド、チーズ、そして食感が楽しいトルティーヤチップスといったアクセント食材もしっかりと添えられています。辛さは控えめに仕上げてあるため、辛いものが苦手な方でも安心。お好みでタバスコをかけて、自分好みの辛さに調整して楽しむことができます。スープ付きで、少なめに食べたい方向けのハーフサイズが用意されているのも魅力です。
こだわりの自家焙煎コーヒーと自家製プリン

ドリンクやデザートにも妥協はありません。
カフェでは自家焙煎を行っており、そのコーヒーはしっかりとしたコクと苦味がありながらも非常に飲みやすいと評判です。食後にぴったりの一杯を提供してくれます。
また、デザートの中でも際立った人気を誇るのが、昔ながらの固めな「自家製プリン」。濃厚な卵の風味と、ビターに仕上げられたほろ苦いカラメルソースの相性が抜群で、多くのファンを魅了しています。
KIJI CAFEの基本情報とアクセス
- 店名:KIJI CAFE (キジカフェ)
- 住所:千葉県流山市南流山1-19-7 コーポセキグチ101
- アクセス:
- JR武蔵野線・つくばエクスプレス「南流山」駅 南口より徒歩約5分
- JR武蔵野線「東松戸」駅より3駅
- 営業時間:11:00~17:00
- 定休日:日曜日、月曜日、その他不定休あり
- その他:
- 予約を強く推奨します。席数が限られており、ランチタイムは満席であることがほとんどです。予約は電話にて受け付けています。(TEL: 04-7161-4068)
- 最新の営業時間や休業日については、訪問前に公式Instagramなどでご確認いただくことをお勧めします。
- 公式Instagram: https://www.instagram.com/kijicafe/
まとめ:KIJI CAFEは、物語とこだわりが詰まった流山の宝物

KIJI CAFEの成功は、単に「おしゃれで美味しいカフェ」という言葉だけでは語り尽くせません。
そこには、オーナー夫妻の人生経験が反映された揺るぎない物語があり、プロのデザイナーとしての専門技術が注ぎ込まれた計算された空間があります。そして、故郷・流山への深い愛情に根差した地産地消へのこだわりが、提供されるすべての料理に生命を吹き込んでいます。
これらの要素が完璧に融合し、相乗効果を生み出すことで、KIJI CAFEは単なる飲食店を超え、人々が計画を立ててでも訪れたい「目的地」となりました。
東松戸からもすぐの南流山で、本物のこだわりと温かいもてなしに触れることができるKIJI CAFE。ぜひ一度、その物語を味わいに訪れてみてはいかがでしょうか。その体験は、きっとあなたの日常に新たな彩りを加えてくれるはずです。