松戸で本格紅茶を。五香駅すぐの隠れ家カフェ「Tea House 7Leaf」の魅力に迫る

2025年3月、千葉県松戸市の新京成線・五香駅前に、本格的な紅茶体験を提供する専門店「Tea House 7Leaf(ティーハウスセブンリーフ)」がオープンしました。この記事では、20年以上の多様な飲食経験を持つオーナー・大野栄治氏の理念、40種類を超える厳選された紅茶のラインナップ、そして細部にまでこだわり抜かれた「癒やしの空間」としての店舗体験をレポートします。
なぜこの店が多くのファンを惹きつけるのか、その秘密は、単なる美味しさを超えた、一杯の紅茶と向き合うための時間と空間そのものを提供するという、確固たる哲学にありました。松戸エリアにお住まいの方、そして本物の紅茶を求めるすべての方にお届けします。
はじめに:五香駅前に誕生した、一杯の紅茶と向き合うための聖域

2025年3月22日、千葉県松戸市に新たな風を吹き込む一軒の専門店が静かに扉を開きました。新京成線「五香」駅の西口から、わずか徒歩1分。賑やかな駅前商店街の一角にありながら、その喧騒が嘘のような静寂を湛える「Tea House 7Leaf(ティーハウスセブンリーフ)」です。
ここは、ただ喉の渇きを潤すためのカフェではありません。オーナーが長年の歳月をかけて構想を練り上げ、一杯の紅茶と心ゆくまで向き合うために創り上げた、いわば現代人のための「心安らぐ特別な空間」。扉を開けた瞬間から始まる特別な体験は、訪れる人々の日常を忘れさせ、紅茶の奥深い世界へと誘います。
オーナー大野栄治氏の軌跡:20年の食経験が紡ぐ、究極の一杯
「Tea House 7Leaf」の神髄を理解するには、まずオーナーである大野栄治氏の歩んできた道のりを紐解く必要があります。松戸市出身の大野氏は、調理師学校を卒業後、東京都内で焼き肉店、カフェ、イタリア料理店などに20年以上勤めた後に同店を開きました。
その多彩なキャリアの中でも、特に大きな礎となっているのが、食の激戦区である都内赤坂のイタリア料理店で磨かれた経験です。素材の本質を見抜く目と、風味を巧みに組み合わせる繊細な感性はこの地で養われました。その確かな調理技術は、紅茶とスイーツのペアリング考案に留まらず、現在、お店の公式Instagramストーリーズで日々告知される「日替わりランチパスタ」として、訪れる客を魅了しています。赤坂で培われた本格的な一皿を、ここ五香の地で楽しめるのも、この店ならではの大きな喜びです。

これら多様な現場で培われたスキルが融合し、「良い茶葉できちんと入れたおいしい紅茶を提供したい」という、10年以上も前から温めてきた純粋な想いを具現化させているのです。
彼の哲学は「自分が客の立場で『あったらいいな』と思うことを詰め込んだ」という言葉に集約されています。市場のトレンドを追いかけるのではなく、自身の鋭敏な感性と体験に基づいて創られた空間だからこそ、マニュアル化されたチェーン店では決して味わえない、本物の温かみが生まれています。
「7Leaf」に込められた想いと、癒やしのコンセプト

店の名前である「7Leaf」にも、オーナーの謙虚な始まりと、情熱がもたらした物語が込められています。
当初の構想は、「7つの地域から1種類ずつ、計7種類の紅茶を扱う店にしよう」というものでした。しかし、紅茶の世界を探求するうちにその情熱は当初の計画を軽々と超え、オープン時には40種類以上もの茶葉が棚に並ぶことになったそうです。
「7Leaf」が目指すのは、単に紅茶を飲む場所ではなく、顧客が心からリラックスできる「癒やしの空間」の提供です。効率や回転率を追い求めるのではなく、一杯の紅茶と共に流れる豊かな時間を体験してもらうこと。これこそが、この店の提供する最も重要な価値と言えるでしょう。
まるで紅茶の図書館。世界と日本の茶葉40種以上をキュレーション
「Tea House 7Leaf」のメニューに並ぶ茶葉のコレクションは、まさに「紅茶の図書館」。その圧巻のラインナップをご紹介します。

世界の伝統を受け継ぐ – 産地別紅茶の探訪
紅茶の個性を最もピュアに感じられるのが、産地ごとの特徴が際立つストレートティーです。
- インド – 多様性の宝庫
- ダージリン:世界三大紅茶の一つ。春摘みの「ファーストフラッシュ」、夏摘みの「セカンドフラッシュ」、秋摘みの「オータムナル」がそれぞれストレート500円で揃い、季節ごとの繊細な違いを飲み比べできます。気軽に楽しめる「ダージリンブレンド」は300円から。
- アッサム:濃厚でコクのある味わいが特徴。ミルクティー(+100円)やロイヤルミルクティー(+200円)にも最適です。「カルカッタオークション」や「ディクサム」など、複数の種類が用意されています。
- ニルギリ:「青い山」を意味する南インドの紅茶。爽やかな香りが楽しめます。
- セイロン(スリランカ) – 個性豊かな島国の恵み
- 世界三大紅茶に数えられる「ウバ」をはじめ、飲みやすい「キャンディ」、優雅な香りの「ディンブラ」、爽快な渋みの「ヌワラエリア」、コクのある「ルフナ」など、産地ごとの多彩な個性を500円から楽しめます。
- 日本 – 注目の和紅茶
- 静岡産の「掛川 有機栽培」(800円)や、茨城産の希少な「猿島 べにひかり」(1,000円)など、国産ならではの繊細で奥深い味わいを堪能できます。
- 中国 – 優雅な香りの代表格
- 独特のスモーキーな香りが魅力の「キームン」(500円)もラインナップ。
華やかな香りに心躍る – フレーバードティーの世界
紅茶に様々な香りを加えたフレーバードティーも充実しています。

- アールグレイ各種:定番の「アールグレイ」だけでなく、100%ダージリンを使用した「アールグレイ ダージリン」など、ベースの茶葉にこだわった複数のアールグレイが揃います。
- フルーツ&デザート:「白桃」や「アップル」「マスカット」といった果実の甘く爽やかな香りの紅茶から、「ラムレーズン」「キャラメル」のようなデザート感覚で楽しめる一杯まで、その日の気分で選べます。多くがストレート500円で提供されています。
体にやさしい選択肢 – カフェインレス&ノンカフェイン
カフェインが気になる方や、夜の時間帯でも安心して楽しめる選択肢が豊富なのも嬉しいポイントです。
- デカフェ:特殊な製法でカフェインを取り除いた「デカフェ・スペシャル」(ストレート500円)が用意されています。
- ルイボスティー:ノンカフェインの代表格。プレーンなものから、フルーツやレモン、アールグレイの香りを加えたものまでバリエーション豊かです。
- フルーツティー&ハーブティー:ブルーベリーやカシスが香る「ジュテーム ミスティーク」(800円)や、リラックスタイムに最適な「エルダーフラワー&カモミール」(800円)など、心身を癒やす一杯が見つかります。
スイーツとのペアリングで、さらに深まる紅茶の世界

豊かな紅茶体験をさらに完璧なものにするため、フードメニューも厳選されています。紅茶の風味を最大限に引き立てる、自家製のスイーツが脇を固めます。
定番メニューとして用意されているのは、「紅茶ティラミス」や、表面のカラメルをパリッと割る瞬間の幸福感がたまらない「クレームブリュレ」。これらのスイーツは、紅茶とのペアリングを考慮して作られており、互いの風味を高め合う絶妙なバランスを堪能できます。
さらに、季節によってはマンゴーや栗など、旬のフルーツを使った限定アイスクリームの提供も計画されているとのこと。訪れるたびに新しい味覚の発見があるのも、この店の大きな魅力の一つです。
五香の隠れ家へ。入店から始まる特別な体験
「Tea House 7Leaf」の真価は、その空間とサービスにこそ凝縮されています。
扉の向こうに広がる、五感を満たす別世界

店の外観は非常にシンプルで、ガラス越しに中の様子をうかがい知ることはできません。初めて訪れる人は、少しだけ入店をためらうかもしれません。しかし、その一瞬の緊張こそが、特別な体験への序章なのです。
意を決して扉を開けると、その瞬間、世界は一変します。ふわりと鼻をくすぐる芳醇な紅茶の香り。そして、木の温もりに包まれた、落ち着きのある空間。控えめな照明と心地よいBGMが、外界の喧騒を遮断し、心安らぐ時間へと誘います。
店内はカウンター6席、テーブル5卓10席の合計16席。ゆったりとした親密な雰囲気を生み出しています。さらに、ホットの紅茶をオーダーすると、店内に並べられた美しい陶器のマグカップの中から、自分の好きな一つを選べるのです。選んだカップに注がれた紅茶は、まさに自分だけのための一杯となり、味わいも格別に感じられることでしょう。
心に響くサービスこそが、最高のホスピタリティ
この店の温かさは、空間だけでなく、その接客にも深く根付いています。筆者が店を訪れた際も、そのホスピタリティを肌で感じることができました。
オーナーの大野氏は、気さくに話しかけてくださり、食事の注文時には「もし苦手な食材や、辛さを控えめにしたいといったご希望があれば、遠慮なくおっしゃってください」と、とても丁寧に声をかけてくださったのです。
こうした一人ひとりの好みに寄り添おうとする姿勢は、まさに「自分が客だったらどうしてほしいか」という店の哲学そのものです。マニュアル通りの対応ではなく、目の前のお客様に最高の時間を過ごしてほしいという純粋な想いが伝わってきて、食事前から心が温かくなるような体験でした。このような心からの対応が、この店の揺るぎない評判を築いているのでしょう。
周辺情報とアクセス:松戸市内から訪れるには?
「Tea House 7Leaf」は、松戸市内の様々なエリアからアクセスしやすい場所にあります。
- 店舗名:Tea House 7Leaf (ティーハウスセブンリーフ)
- 所在地:千葉県松戸市常盤平5-28-5 ジュウェル常盤平1-1
- アクセス:新京成電鉄線 五香駅 西口より徒歩約1分
- 営業時間:10:00~18:00
- 定休日:不定休
- 公式情報:Instagram: @teahouse7leaf
周辺の魅力
五香駅周辺は、「日本の道100選」にも選ばれた常盤平さくら通りが有名です。春には見事な桜のトンネルが広がり、多くの花見客で賑わいます。散策を楽しんだ後に、「Tea House 7Leaf」でゆっくりと紅茶を味わうのも、素晴らしい休日の過ごし方ではないでしょうか。
まとめ:日常を忘れ、一杯の紅茶に没頭する贅沢な時間を

「Tea House 7Leaf」は、単なる紅茶専門店ではありません。それは、オーナーの20年以上にわたる食への情熱と哲学が結晶化した、一杯の紅茶と真摯に向き合うための空間です。
世界中から厳選された40種類以上の茶葉、その魅力を最大限に引き出すスイーツ、そして本格的なランチパスタ。好きなカップを選べる特別な体験や、訪れる人の心に寄り添う温かなサービス。そのすべてが、日常の喧騒から離れ、自分だけの豊かな時間を取り戻させてくれます。
- 世界中の紅茶を飲み比べてみたい方
- 自分だけのカップで特別なティータイムを過ごしたい方
- 紅茶と共に、美味しいランチやスイーツも楽しみたい方
- 静かで落ち着いた空間で、ゆったりとした時間を過ごしたい方
松戸・五香に誕生したこの安らぎの空間は、そんなあなたのための場所です。次の休日、少しだけ足を延ばして、奥深い紅茶の世界を旅してみてはいかがでしょうか。きっと、忘れられない一杯に出会えるはずです。