八柱霊園隣接・さくら通りで楽しむ桜と地域散策ガイド

要約
千葉県松戸市にある都立八柱霊園。その西側に隣接する「さくら通り」は、満開時に見事な桜のトンネルが連なる人気の花見スポットです。この記事では、桜の見頃やライトアップの情報、電車や車でのアクセス方法、周辺の歴史背景、さらに飲食店や駐車場情報まで幅広くご紹介します。松戸市内の春を満喫したい方に向けて、実用的な観光ガイドとしてまとめました。
八柱霊園隣接「さくら通り」とは
千葉県松戸市の東部に位置する八柱霊園は、昭和10年(1935年)開設の東京都立公園墓地です。その西側に隣接する通りが一般に「さくら通り」と呼ばれており、正確には常盤平さくら通りの一部とつながっているエリアにあたります。
八柱霊園前から常盤平駅、五香駅に至るまで桜並木が連なり、なかでも八柱駅に近い側から霊園にかけての区間は、静かで落ち着いた雰囲気の中、穏やかな春の景観を楽しめると評判です。
霊園は約105ヘクタールもの広大な敷地を誇り、嘉納治五郎や西條八十など著名人の墓所もある歴史的な場所。一方のさくら通りは桜シーズンに数十万人が訪れるほど多くの人を魅了し、毎年桜の開花時期には地域主催の「桜まつり」やライトアップイベントも開かれます。
この記事では、八柱霊園隣接さくら通りを中心に、桜の見頃情報やアクセス方法、地域の歴史、ライトアップ、周辺のおすすめスポット・飲食店、そして駐車場情報などを詳しくまとめました。
春の行楽シーズンに訪れる際の参考にしていただければと思います。
桜の見頃時期
松戸市は千葉県北西部に位置し、東京とほぼ同じ時期に桜が開花します。例年3月下旬から4月上旬が見頃で、特に3月末から4月初頭にかけて満開を迎える年が多いです。
近年は暖冬の影響もあり、少し早まって3月末に満開を迎えるケースも増えています。天候によって開花や満開の時期は多少前後しますが、4月上旬までに行くと、多くの場合は満開の桜を鑑賞できるでしょう。
八柱霊園隣接のさくら通り付近では、ソメイヨシノを中心にオオシマザクラなどの品種が見られます。木々が互いに枝を伸ばし合い、満開時には花のトンネルになるのが最大の見どころです。ここでしか味わえない“万朶の桜”の世界を楽しむなら、3月末~4月上旬を目標に訪れるのがおすすめです。
アクセス方法
電車でのアクセス
- JR武蔵野線「新八柱駅」
- 新京成電鉄「八柱駅」
どちらも駅同士が隣接しており、改札を出てすぐ合流できるような位置関係です。さくら通り入口までは徒歩5分ほどとアクセス抜群。駅から霊園方面へ向かう道には桜の並木が続いているため、散策を兼ねながら向かうことができます。
常盤平さくら通りは八柱駅・新八柱駅から常盤平駅、さらに五香駅まで続きます。途中駅で降りて散策のスタート地点を変えるのも良い方法です。
【例】
- 上野駅からJR常磐線で松戸駅まで約20分 → 松戸駅で新京成電鉄に乗り換え、八柱駅まで約10分
- 東京駅方面からは、武蔵野線を利用して新八柱駅へ西船橋経由で乗り入れるルートもおすすめ
バスでのアクセス
- 八柱駅南口から新京成バス「八柱霊園前」行きに乗車し、「八柱霊園前」で下車
バス停を降りると目の前が八柱霊園です。お墓参りが目的なら霊園内の巡回バスを使う手段もありますが、桜見物がメインであれば駅周辺から歩いて向かう方が並木の景観を満喫できるでしょう。
車でのアクセス
- 東京外環自動車道の松戸ICまたは市川中央ICから約15~20分
- 国道6号(水戸街道)や県道281号を経由して、霊園周辺の「八柱霊園入口」交差点を目指します。
ただし、桜まつり期間中(例年3月下旬~4月上旬)は交通規制や混雑が予想され、土日には歩行者天国が実施されることもあります。車の場合は早めの到着を心がけ、交通規制の時間帯(おおむね10:30~18:00)を避けるとスムーズです。
駐車スペースが限られ混み合うことが多いため、可能であれば公共交通機関の利用を推奨します。
地域の歴史
八柱霊園のある一帯は、江戸時代に牧場や新田開発地として利用されていました。幕末の大火災で村が焼失し、その後東京市が買収して昭和初期に霊園として整備された経緯があります。「霊園」という名称が初めて用いられた場所ともいわれ、現在は東京都立の公園墓地として機能しつつ、桜や紅葉の美しい名所として市民に親しまれています。
対して常盤平さくら通りの整備は、昭和30年代後半から始まりました。住宅団地の造成に伴って都市計画道路がつくられ、昭和37年(1962年)頃に沿道へ桜の植樹が行われたのが桜並木の始まりです。そこから60年以上、ソメイヨシノやオオシマザクラが大切に育てられ、昭和62年(1987年)には「日本の道100選」に選定されるまでになりました。
このように、都市開発とともに築かれてきたさくら通りと、昭和初期に開園された八柱霊園が隣接している一帯では、歴史的・文化的背景と自然の風景が融合した、独特の落ち着きを感じることができるのです。
ライトアップ情報
桜の時期に合わせ、通り沿いで夜桜ライトアップ(提灯点灯)が行われることも大きな魅力です。
- 八柱駅南口周辺では「八柱さくらまつり」期間中に日没後から21時頃まで提灯の明かりがともされ、昼間とは異なる幻想的な景観を楽しめます。
- 常盤平駅付近の「常盤平さくらまつり」でも夜間のぼんぼり点灯などが行われ、露店の灯りと相まってにぎやかな雰囲気になります。
具体的な点灯期間は年によって異なり、開花状況や各地域のイベント主催者によって決定されます。夜の散策を計画する際は、松戸市公式サイトや観光協会の案内を事前にチェックしておくのがおすすめです。
なお、夜道は暗い場所もあるため、20時頃までには駅周辺に戻ってくるようにすると安心です。大半の提灯や照明は21時前後に消灯されますので、遅い時間の観賞は避けた方がよいでしょう。
周辺のおすすめスポット
21世紀の森と広場
八柱駅から徒歩15分ほどの場所にある大規模公園で、雑木林や芝生広場、池などの自然が広がり、四季折々の風景を満喫できます。園内には「松戸市立博物館」や「森のホール21」もあり、コンサートや特別展示が行われることもしばしば。
桜の季節には園内でも花が咲き、広々としたスペースでのんびりとシートを広げてピクニックを楽しむ家族連れの姿も多く見られます。
八柱霊園(園内散策)
お墓参りだけでなく、園内を散策するだけでも自然の豊かさを実感できる八柱霊園。春にはソメイヨシノを中心に多くの桜が開花し、静謐な雰囲気に包まれます。正門近くにはさくら通りにも通じる桜の並木があり、ベンチもあるので小休憩にも便利。
ただし墓域であるため、周囲の方への配慮を忘れず、マナーを守って見学しましょう。
常盤平けやき通り
常盤平駅南口方面へ続くケヤキ並木が美しい通りで、「新・日本街路樹100景」に選ばれています。名前の通りケヤキがメインとなるため、緑の季節や秋の紅葉が特に見事。
常盤平団地周辺は昭和の団地文化を感じられるレトロな雰囲気が残り、さくら通りとはまた違う景観を楽しめます。
戸定邸庭園
松戸駅方面にある徳川昭武の旧邸宅で、国の名勝に指定されている歴史的な庭園。八柱駅からは少し離れますが、松戸市内でも屈指の桜スポットとして知られ、邸宅裏山のソメイヨシノが大変美しいことで有名です。
散策コースを広げたい方は、さくら通りで花見をした後に松戸駅まで移動し、戸定邸庭園で静かに桜を鑑賞してみるのもおすすめです。
飲食店情報
桜並木周辺や八柱駅周辺にはカフェ・定食屋・和食処など、バラエティ豊かな飲食店があります。お花見散策の合間に立ち寄りたいおすすめ店をいくつか挙げてみましょう。
One Table(ワンテーブル)
八柱駅から徒歩4分の場所にある曜日替わりカフェ。日替わりの店主が営業するため、行くタイミングによって楽しめるメニューが変わるのが面白い点です。
週末にはコーヒー専門店としての顔を持ち、平日はスイーツカフェやお蕎麦屋さんが登場するなど、多彩なジャンルを楽しめます。地元産の食材を活かした健康的なランチやスイーツも好評です。

hano coffee(ハノコーヒー)
松戸市内で評判のコーヒースタンドとして知られるハノコーヒーは、八柱エリアにも出店経験があり、質の高いスペシャルティコーヒーを提供していると評判です。季節限定ブレンドやこだわりのスイーツなど、常時新しい味を提案してくれるのが特徴。店舗によってはテイクアウト用のカップドリンクも充実しているため、さくら散策のお供にぴったりです。落ち着いた雰囲気で、店内飲食はもちろん、花見の途中にサクッと立ち寄るのもおすすめ。最新の出店状況や営業時間はSNSなどで確認すると良いでしょう。
しの田
八柱霊園正門の向かい側にある和食処で、天ぷらや刺身、うなぎなどの和食をリーズナブルに味わえます。法事利用にも対応しており、個室や送迎サービス(要予約)も備えているため、団体利用も安心。
落ち着いた雰囲気でゆっくり過ごせるので、霊園やさくら通りを歩いた後のランチやディナーに最適です。

鰻にし村
みのり台駅近くの鰻専門店。少し離れていますが、明治時代から続く老舗の秘伝タレを継承し、ふわっと柔らかな蒲焼を堪能できると評判です。
桜見物で歩き回った後、贅沢にうなぎ料理を楽しむのも旅の醍醐味。月曜定休なので事前に営業日を確認しましょう。

SUNLIT BURGER
新八柱駅徒歩1分に位置するハンバーガーカフェ。厚みのある肉汁たっぷりのパティが売りで、「ステーキのような食感で満足度が高い」と人気を集めています。
クラフトビールやサイドメニューも充実しており、ガッツリ食べたい派にはぴったりのお店です。桜まつり時期のランチにもおすすめ。
駐車場情報
さくら通りには専用駐車場がありません。そのため、車で訪れる場合は近隣のコインパーキングを利用することになります。主な駐車場は以下の通りです。
- 西友常盤平店駐車場
常盤平駅近くにあり、306台収容の大規模駐車場。買い物利用で一定時間無料サービスがあり、さくら通りの中央部分へもアクセスしやすいため便利です。 - タイムズときわ平ボウル駐車場
収容台数47台。平日60分220円、土日祝30分220円など、曜日によって料金体系が変わります。最大料金設定があるため、長時間駐車したい人にも向いています。 - アップルパーク常盤平
収容61台。入庫後24時間最大600円と比較的安価なので、ゆっくり散策する予定がある方におすすめ。駅から徒歩5分ほどです。 - 八柱駅周辺の駐車場
駅ビルや近隣にコインパーキングが点在しますが、台数が限られるため混雑日には満車になりやすいです。少し離れた高架下などにも駐車場があるので、看板を確認しながら探してみてください。
八柱霊園敷地内にも参拝者用の無料駐車場があります。ただし花見シーズンは墓参者で混み合い、長時間停めるのは推奨されていません。周囲の迷惑を防ぐためにも、路上駐車は厳禁です。渋滞を回避したい方は、なるべく電車やバスを利用しましょう。
周辺イベントと注意点
桜まつり
- 八柱さくらまつり:例年3月下旬の土日に開催され、八柱駅南口ロータリーに特設ステージが組まれます。地元の音楽バンドやダンスパフォーマンスなど多彩な催しが楽しめ、夜は提灯の明かりで夜桜見物も楽しめます。
- 常盤平さくらまつり:常盤平駅から五香駅にかけての桜並木で同時期に行われます。こちらも模擬店が並び、歩行者天国でのんびり散策できます。
安全とマナー
- 夜桜観賞をする場合は暗い道もあるため、転倒や迷子に注意が必要です。20時を過ぎると提灯が消灯されるエリアもありますので、早めの行動を。
- 八柱霊園は墓地ですので、レジャーシートを広げて宴会を行うような花見はできません。見学する際は周囲の方に配慮しましょう。
- さくらまつり開催時は車道が規制される時間帯があります。車で行く場合は、迂回ルートや開催時間などを松戸市の公式サイトで確認しておくのが望ましいです。
まとめ
八柱霊園に隣接するさくら通りは、松戸市内で随一とも言われる桜の絶景スポットです。新京成電鉄やJR武蔵野線でアクセスしやすく、満開の時期には夜桜ライトアップや地域のおまつりなどイベントも盛りだくさん。周辺には21世紀の森と広場や常盤平けやき通りなど、自然豊かなエリアも多数あり、桜を軸に一日中散策を楽しめる魅力があります。
また、桜を見ながらのんびり歩くだけでなく、老舗のうなぎ屋や和食処、オシャレなカフェなど、グルメも充実。各種コインパーキング情報を把握すれば車での訪問も可能ですが、週末や桜まつりの時期には混雑や駐車場不足に注意が必要です。
歴史と自然が融合する八柱霊園周辺で、春の風情あふれる桜並木の美しさをぜひ味わってみてください。各種イベント情報や開花状況は、松戸市の公式ホームページや観光協会の最新情報をチェックし、安全で思い出に残るお花見を楽しみましょう。