【松戸南部市場完全ガイド】活気の秘密と楽しみ方!アクセス・イベント・グルメ情報を徹底解説

松戸南部市場
ヒガマツコ

本記事では、千葉県松戸市にある「松戸南部市場」の魅力を、歴史的背景から現在の楽しみ方、そして未来の展望まで、包括的に解説します。

かつて閉鎖の危機に瀕した公設市場が、「体験型」の魅力的なスポットとしていかにして再生を遂げたのか、その軌跡をたどります。場内に軒を連ねる活気ある店舗、新鮮な魚や肉、野菜といったおすすめ商品、名物のマグロ解体ショーやフリーマーケットなどのイベント情報を詳しく紹介。

さらに、電車やバス、自動車でのアクセス方法、営業時間、休市日といった実用的な情報も網羅しています。東松戸エリアにお住まいの方や、これから訪れる方が、松戸南部市場を最大限に楽しむための完全ガイドです。

はじめに:活気あふれる「地域の台所」松戸南部市場の魅力とは?

千葉県松戸市、東松戸エリアからもほど近い場所に、週末になると多くの買い物客で駐車場が満車になるほどのにぎわいを見せる場所があります。それが「松戸南部市場」です。

単なる食料品を買う場所ではなく、威勢のいい掛け声が飛び交い、新鮮な食材がずらりと並ぶ光景は、訪れるだけで心が躍るエンターテイメント空間。ある利用者が「スーパーでは体験できない、何か面白いことがここにあります」と語るように、松戸南部市場は買い物(モノ消費)と体験(コト消費)が融合した、現代のニーズに応えるユニークな市場として、地域住民に深く愛されています。

松戸南部市場の歴史:危機を乗り越えた再生の物語

現在の活気ある姿からは想像しにくいですが、松戸南部市場には数々の困難を乗り越えてきた歴史があります。

公設市場としての誕生と役割

松戸南部市場のルーツは、昭和47年(1972年)に開設された「松戸市営青果市場(分場)」にさかのぼります。戦後の経済成長期、市民の食生活を安定させるための重要なインフラとして、地域の食品流通を合理化する目的で設立されました。

その後、昭和58年(1983年)に現在の「南部市場」へと名称を変更。水産物部が開設されるなど機能も拡充し、長年にわたり松戸市南部の食を支える文字通りの「台所」としての役割を担ってきました。

年月主な出来事
昭和47年 (1972)松戸市営青果市場(分場)として松戸市松戸新田に開設
昭和52年 (1977)水産物部開設
昭和58年 (1983)「南部市場」へ名称変更、公設区域拡張
平成15年 (2003)市場運営審議会が「民営化」を意見具申
平成17年 (2005)いちごマルシェ株式会社が運営主体となる
平成29年 (2017)北部市場が廃止される
令和2年 (2020)改正卸売市場法施行、関連条例も改正
令和4年 (2022)青果棟仲卸売場耐震補強工事竣工

時代の変化と存続の危機

2000年代に入ると、スーパーマーケットや大規模チェーン店の台頭により、市場の主要顧客であった個人経営の小売店や飲食店が減少。時代の波は松戸南部市場にも容赦なく押し寄せ、2005年頃には「ガランとした空間になり果てていた」と描写されるほど閑散とし、一時は閉鎖の危機に直面しました。

この状況を打開するため、市は市場のあり方を検討。平成15年(2003年)には、市場運営審議会から市場の「民営化」を求める意見具申がなされます。これが、後の再生に向けた大きな転換点となりました。

北部市場の閉鎖と南部市場の再生

同時期、松戸市にはもう一つの主要市場「北部市場」が存在しました。しかし、北部市場は平成29年(2017年)にその役目を終えて廃止され、跡地は現在、大型商業施設「テラスモール松戸」として生まれ変わっています。

北部市場が辿った道は、南部市場がもし再生に失敗していた場合の未来を暗示していたかもしれません。この事実は、南部市場が直面していた危機の深刻さと、その後の再生の意義を際立たせています。

再生の立役者「いちごマルシェ」と体験型市場への転換

閉鎖の危機にあった市場を救ったのが、2005年に設立されたいちごマルシェ株式会社です。同社が運営の舵取りを担い、市場は劇的な変貌を遂げることになります。

「モノ消費」から「コト消費」へ

いちごマルシェが打ち出した再生戦略の核は、「ワクワクするような『体験』」の提供でした。単に商品を安く売るだけでなく、消費者の心を掴むための付加価値を創造したのです。

代表的なのが、目の前で巨大なマグロが捌かれ、すぐに販売される「クロマグロの解体実演販売」です。威勢の良い掛け声とダイナミックな光景は、まさに市場ならではのライブエンターテイメント。他にも、参加者が現金を掴み取るユニークな「現金つかみ取り」イベントなど、買い物客を飽きさせない工夫が随所に凝らされています。

このような戦略転換は、標準化されたスーパーマーケットでは味わえない、本物志向や発見の喜びを求める消費者のニーズを的確に捉えました。

地域住民に開かれた市場へ

いちごマルシェによる改革は、プロの業者向けだった市場を、一般の地域住民が気軽に訪れられる開かれた場所へと変えました。ある鮨職人は「ここに訪れると、ワクワクするのでまた行きたくなる」と語ります。

市場は、必要なものを買うだけの場所から、楽しい時間を過ごすために訪れたいレジャー・デスティネーションへとその価値を転換させることに成功したのです。

【完全ガイド】現在の松戸南部市場の楽しみ方

歴史と再生の物語を知ったところで、現在の松戸南部市場を120%楽しむための具体的な情報をご紹介します。

どんなお店がある?おすすめ商品を紹介!

場内は主に、新鮮な魚介類が並ぶ「水産棟」、精肉・青果・加工品などを扱う「関連食品棟」、そしてお腹を満たせる「食堂棟」で構成されています。

  • 水産棟: 新鮮な魚介類が豊富に揃います。時には、島根県浜田産の高級ブランド真あじ「どんちっちアジ」のような希少な逸品に出会えることも。専門知識豊富な店員さんとの会話も楽しみの一つです。
  • 関連食品棟: 牛肉、豚肉、鶏肉の専門店がそれぞれ2店舗ずつあり、目的に応じて選べます。また、千葉県産の新鮮なきゅうりをはじめとする地場野菜や、漬物、乾物、調味料といった加工食品も充実。プロも使う深鍋や、職人手作りの柳刃包丁といった調理器具まで揃う品揃えの幅広さが魅力です。
  • 食堂棟: 市場関係者だけでなく一般客にも大人気の食堂エリア。特に「あざみや」のボリューム満点しょうが焼き定食は、訪れたら一度は味わいたい定番メニューとして知られています。

ワクワクが止まらない!名物イベント情報

松戸南部市場の大きな魅力が、定期的に開催される多彩なイベントです。これらは市場の「体験価値」を高め、多くの人々を惹きつけています。

  • フリーマーケット: 自動車での出店も可能で、毎回多くの参加者で賑わう人気イベントです。掘り出し物が見つかるかもしれません。
  • 各種イベント: 「たまごつかみ取り」や「お楽しみ抽選会」など、子どもから大人まで楽しめる参加型イベントが随時開催されています。
  • 市場祭: 2024年11月には5年ぶりに「市場祭」が開催され、大盛況となりました。これは市場が地域コミュニティのハブとして機能している象徴的なイベントです。

最新のイベント情報は、公式サイトやSNSで発信されていますので、訪れる前にチェックするのがおすすめです。

アクセス方法・営業時間・休市日まとめ

東松戸周辺からもアクセスしやすい松戸南部市場。利用する際の基本情報をまとめました。

項目詳細
主要施設水産棟, 関連食品棟, 食堂棟
物販営業時間概ね 6:00 – 13:00頃
食堂営業時間概ね 7:00 – 16:00頃
休市日公式サイトのカレンダー参照(青果・水産で異なる場合あり)
公共交通JR松戸駅東口より新京成バス約10分。「総合市場前」下車徒歩約3分、または「富士見台」下車徒歩約5分。
駐車場一般向けの無料駐車場あり。予約制の有料駐車場「タイムズのB 松戸南部市場第1パーキング」(1日560円)も利用可能。

【バス利用のポイント】
JR松戸駅東口のバス乗り場から複数の系統が利用できます。

  • 1番乗り場(三矢小台方面):「総合市場前」に停車します。
  • 2番乗り場(紙敷車庫・東松戸駅方面):「富士見台」に停車します(「総合市場前」には止まりません)。

松戸南部市場の未来:地域インフラとしての役割と展望

多くの人で賑わう松戸南部市場ですが、施設の老朽化といった課題も抱えています。2022年には青果棟の耐震補強工事が行われましたが、これはあくまで当面の安全確保のためであり、抜本的な解決には至っていません。

現在、松戸市と運営を担ういちごマルシェ株式会社は、市場の将来像について活発な議論を続けています。そこでは、「市場は社会インフラの一部」という共通認識のもと、卸売機能の整備と、消費者向けの情報発信基地としての役割を両立させる未来が模索されています。

具体的には、冷蔵庫や加工場の新設、「道の駅」のような地場産野菜の販売所の建設といった構想も検討されており、市場が単なる流通拠点から、地域の食文化をより深く支え、発信する拠点へと進化していくことが期待されています。

まとめ

松戸南部市場の歩みは、時代の変化に適応し、見事な再生を遂げた感動的な物語です。その成功の鍵は、伝統的な市場の枠組みを超え、「体験」という新たな価値を創造し、地域住民との絆を深めてきたことにあります。

新鮮な食材を手に入れるだけでなく、活気ある雰囲気を楽しみ、イベントに参加し、美味しい市場グルメに舌鼓を打つ。松戸南部市場は、そんな多様な魅力が詰まった、松戸市になくてはならない「地域の台所」であり、活気ある「食の拠点」です。

東松戸エリアからもアクセスしやすいこの場所へ、次の休日に足を運んでみてはいかがでしょうか。きっと、スーパーマーケットでは味わえない、心躍る発見と体験があなたを待っています。

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ヒガマツコ
東松戸の魅力に触れて、そのまま東松戸に住んでいるヒガマツ王国・広報担当「ヒガマツコ」です。駅前や公園、カフェなどあらゆるスポットを巡ってはSNSで発信し、東松戸の魅力を発信するのが日課。地元の皆様と協力しながら、街全体を盛り上げるための活動に全力投球。食べることが大好きで東松戸にとどまらず、近場の美味しいお店のリサーチにも余念がありません。何でも気になったらとことんリサーチします。地元店舗の取材や地域の方との交流が大好き。将来の夢は東松戸を千葉屈指の観光地にすること。毎日をワクワクで満たしながら、あなたにも素敵な発見をお届けします!東松戸の魅力を、一緒に探しに行きましょう!
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